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【健康知識】テニス肘について

 「テニス肘」は医学的には肘腱障害(elbow tendinopathy)と呼ばれ、長期にわたり腕を伸ばす動作を過度に繰り返すことで、肘腱が損傷されて起きるもので、テニスプレイヤーの多くが発症することで知られる。

 

 「テニス肘」は過労性腱鞘炎の典型的な例であり、テニスだけでなく、ゴルフ、卓球及び腕を伸ばす動作を繰り返す必要のあるその他のスポーツによっても発症する。症状には、肘部の急性又は慢性の痛みが含まれ、ある場合には肘部が腫れることもある。同時に、痛みが前腕まで広がり、前腕の筋肉の痛みや無力感を引き起こす可能性もある。

 

 「テニス肘」は経験ある医師の速やかな診断と治療と、十分な休息によって治癒が可能で、特殊な検査を別に受ける必要はごく少ない。この病気は自然治癒も可能だが、完治には数カ月さらに一年が必要だろう。自然治癒の過程では、ストロークの動作をするたびに痛みが生じる可能性があるため、患者にとって身体的にも精神的にも苦痛となる。

 

 ある方法は「テニス肘」による苦痛の緩和に役立つ。最も良いのは十分な休息だ。運動しなければならない時は、肘用サポーター(arm brace)を着けることができる。我慢できないほどの痛みがあるなら、適量の鎮痛剤を飲むことも一つの方法として考えられる。


 このほか、下図のストレッチも痛みの軽減にある程度役立つだろう。

 

 

 











 図の示すように、負傷した腕を前に伸ばし、手のひらを下に向け、手首を曲げて、指を地面に向ける。反対の手で負傷した手を握り、適度な力を加えて、負傷した腕の手首を図の角度に保たせ、これを30秒続ける。

 

 「テニス肘」は日常の生活での予防が重要となる。長時間にわたり激しい腕の動作を繰り返した後は、休息を取って、筋肉をほぐすよう心がけよう。重い物を持つ時には肘を適度に曲げ、非常に重い物の場合は両手で持ち、手袋を着けるようにする。正確なテクニックと力の入れ方を把握することも鍵となる。テニスにおいて、両手打ちバックハンドのストロークは勝利に導く特技となるだけでなく、肘関節を保護する効果もある。

 

 青少年の時期はテニストレーニングの黄金期だが、テニス肘を最も発症しやすい時期でもある。運動は必要だが怪我は良くない。以上の幾つかの点を覚えて、テニス肘に「NO」と言おう。

 

【ASAKI Tennis ClubのWechatパブリックアカウント(2016.11.25)に掲載】